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大阪地方裁判所 平成8年(ヨ)3437号 決定 1997年6月11日

債権者

寅倉建設有限会社

右代表者代表取締役

柳川和子

右債権者代理人弁護士

爲近百合俊

右同

種村泰一

右同

勝井良光

債権者

丸住商事株式会社

右代表者代表取締役

都秀達

右債権者代理人弁護士

堀井弘明

債務者

秩父小野田株式会社

右代表者代表取締役

栗原隆

右債務者代理人弁護士

淺岡省吾

債務者

株式会社桝谷

右代表者代表取締役

桝谷順子

右債務者両名代理人弁護士

俵正市

右同

坂口行洋

右同

井川一裕

右同

重宗次郎

右同

苅野年彦

右同

寺内則雄

右同

小川洋一

右同

横山耕平

主文

一  債権者丸住商事株式会社の債務者秩父小野田株式会社に対する本件仮処分命令申立事件を東京地方裁判所に移送する。

二  債権者丸住商事株式会社の債務者株式会社桝谷に対する本件仮処分命令申立事件を奈良地方裁判所五条支部に移送する。

三  債権者寅倉建設有限会社の債務者らに対する本件仮処分命令申立てをいずれも却下する。

四  申立費用は債権者らの負担とする。

理由

第一  申立ての趣旨

債務者らは、債権者らに対し、債権者らが債務者らに対してセメントの買い受けを求めたときは、速やかにセメントを販売し、これを引き渡せ。

第二  事案の概要

債権者寅倉建設有限会社(以下「債権者寅倉」という。)は、生コンクリートの製造、販売を主たる業とする従業員一三名の有限会社、債権者丸住商事株式会社(以下「債権者丸住」という。)は、セメント等の販売を主な業とする株式会社、債務者秩父小野田株式会社(以下「債務者秩父小野田」という。)は、セメント等の土木建築資材の製造、加工及び販売等を主な業とする株式会社、債務者株式会社桝谷(以下「債務者桝谷」という。)は、セメント等の建設資材の販売を主な業とする株式会社であり、セメント供給契約上の当事者名義は、債務者秩父小野田から同桝谷へ、同桝谷から申立外伊藤忠建材株式会社へ、上記伊藤忠建材から債権者丸住へ、債権者丸住から同寅倉へという流れになっていたところ(ただし、セメントの供給を迅速かつ合理的に行うために、現象的な取引形態としては、債権者寅倉が債務者桝谷に発注し、同桝谷を通じて債務者秩父小野田のサービスステーションから直接債権者寅倉の工場へセメントが搬入されるという方法が採られていた。)、平成八年六月三日及び同月五日以降、債権者寅倉向けセメントの出荷が停止されたため、債権者らにおいて倒産の危機に瀕しているとして、セメントの供給を求めている事案である。

債権者寅倉は、申立外大阪広域生コンクリート協同組合(以下「広域協組」という。)に代わって同組合への加入を要請する申立外全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(以下「連帯」という。)の申入を拒否したほか、独自にセメントの土曜日出荷業務を継続しようとしたため、債権者寅倉への圧力をかける連帯との紛争をいよいよ激化させつつあったものであるが、そのような激しい紛争状態の中で、債権者寅倉を生コンの適正価格の安定を脅かし、過当競争をあおる広域協組のアウトサイダーとみた債務者秩父小野田が同桝谷への、さらには同桝谷が申立外伊藤忠建材への債権者寅倉向けセメントの供給を停止したという事情が背景に存在する。

先行の関連事件として、債権者らが、申立外伊藤忠建材株式会社を債務者として申し立てたセメント出荷停止禁止仮処分申立事件(当庁平成八年(ヨ)二八三五号)がある。同事件において、右伊藤忠建材が、「自社と債権者丸住ないし債務者桝谷との売買契約は商社としての介入取引にすぎないから、本件に係る紛争は実質的な取引当事者である債権者丸住、同寅倉と債務者桝谷、同秩父小野田との間で解決されるべきである」旨主張したため、債権者らは新たに本件申立てに及んだものである。

第三  職権調査事項及び主要な争点

一  債権者丸住の債務者秩父小野田及び同桝谷に対する本件仮処分申立事件につき、大阪地方裁判所は土地管轄権を有するか。

二  債権者寅倉の債務者秩父小野田及び同桝谷に対する本件仮処分申立事件につき、大阪地方裁判所は土地管轄権を有するか。

三  右二が肯定された場合、債権者寅倉の債務者桝谷及び同秩父小野田に対する本件仮処分申立てにつき、被保全権利、保全の必要性ないし相当性が認められるか。

第四  職権調査事項及び主要な争点に対する判断

一  土地管轄権について

1  民事保全法上の管轄は専属管轄であって(同法六条)、応訴管轄や合意の管轄の適用がなく、併合管轄も生じないから(民事訴訟法二七条)、民事訴訟法及び裁判所法で定められた「本案の管轄裁判所(民事保全法一二条一項)」を確定しなければならない。

法人その他の社団又は財団の普通裁判籍は、民事訴訟法四条により、その主たる事務所又は営業所により定まるのが原則であるが、疎明資料によれば、債務者小野田の本店は東京都港区に、同桝谷の本店は奈良県吉野郡吉野町に存在するため(別紙当事者目録参照)、同条を根拠とする土地管轄は生じないことになる。他方、民事訴訟法九条は、「事務所又ハ営業所ヲ有スル者ニ対スル訴ハ其ノ事務所又ハ営業所ニ於ケル業務ニ関スルモノニ限リ其ノ所在地ノ裁判所ニ之ヲ提起スルコトヲ得」と定めているところ、疎明資料によれば、債務者秩父小野田については、大阪市北区梅田一丁目八番一七号大阪第一生命ビル一〇階に大阪支店が存在すること、同桝谷についても大阪市西区新町一丁目三番一二号四ツ橋セントラルビルに大阪支店が存在することが明らかであり、右債務者らの大阪支店の業務に関する仮処分命令の申立て事件である場合に限り、大阪地方裁判所に土地管轄権が生じ得ることになる。

2  債権者丸住及び同寅倉が、債務者らの大阪支店とどのような業務上の関連を有していたのかを検討するために、疎明資料及び審尋の結果に基づき、本件セメント取引の実態をみると次のとおりである。

セメントの売買契約(売買基本契約及び個別売買契約を含む。)は、債務者秩父小野田と同桝谷、同桝谷と申立外伊藤忠建材株式会社、同申立外会社と債権者丸住、同丸住と同寅倉との間に順次存在しており、発注に関する連絡ミスをなくし、セメントの供給を迅速かつ合理的に行うために、現象的な取引形態としては、債権者寅倉が債務者桝谷に発注し、同桝谷からの連絡を受けた債務者秩父小野田のサービスステーションから、同桝谷の自動車で債権者寅倉の生コン工場へセメントが搬入されるという方法が採られていた。すなわち、債務者桝谷大阪支店は、債権者寅倉の発注を受けた後、債務者秩父小野田大阪支店に対して出荷依頼書(乙三)を交付して個別的売買契約を申し込み、同債務者がこれを承諾してセメントについての個別的売買契約を成立させ、同債務者は、個別的売買契約の履行として、出荷依頼書中に「受取人」という形で指定してある債権者寅倉の工場へ所定のセメントを納入していたのである(乙四)。

3  右のような取引の実態に照らせば、まず債権者丸住と債務者秩父小野田及び同桝谷の各大阪支店との間に取引行為その他の業務上の関連性を認めるのは困難であり、他に債権者丸住の申立事件に関する土地管轄権を基礎づける主張も疎明も見当たらない。ただ、債権者らの平成九年四月一五日付け主張書面によれば、「セメント業界においてはメーカーから商社へ、商社から生コン製造業者へと順次セメントが流れていくが、この流れはいったん決まると容易には変更できない事実上の系列を構成する。かような強固な系列は、個別の売買当事者ごとの売買基本契約書により形式上保全されるが、個別に締結された契約であっても、全体として一体となって効力を有するものである」とされており、かような契約観からすれば、債権者らがいうところの事実上の系列をなす契約に及んだ者の中にだれか一人でも管轄原因を有するものがいれば、その利益が債権者丸住にも及び、したがって、同債権者の申立事件にも土地管轄が生じることになるという主張を持ち出す可能性がある。しかしながら、右の「全体として一体となって効力を有する」という比喩的表現自体があいまい模糊としていて法概念として不適切であり、採ることはできない。したがって、債権者丸住に係る本件仮処分申立事件については、右債務者らの各大阪支店の業務に関する申立てがなされたものということはできず、大阪地方裁判所に土地管轄を認めることはできないから、本来の土地管轄が認められる東京地方裁判所(債務者秩父小野田関係)及び奈良地方裁判所五条支部(債務者桝谷関係)へ移送することとする。

4  債権者寅倉と債務者秩父小野田大阪支店との関係について検討するに、同債権者は、債務者秩父小野田と同桝谷との間のセメント売買契約の納入先であるにすぎない。法的な取引の主体として右大阪支店と業務を行ったといえる者は正に債務者桝谷であり、納入先を含む売買条件を法律上決し得るのは債務者秩父小野田と同桝谷なのであって、それらの者の合意で売買目的物の納入先とされたにすぎない者は右大阪支店との間で業務を行ったものとはいえないのではないかという問題がある。債権者寅倉に自己が当事者となっている売買契約につき、訴えないし民事保全の申立ての必要が生じたときは、債権者寅倉にとって直接の契約当事者となっている者、すなわち、債権者丸住について土地管轄を論じるのが筋合いであり、また、債務者秩父小野田大阪支店又は同桝谷大阪支店の使用人がトラックでセメントを納入する際に債権者寅倉の工場の施設の一部を壊したことなどを理由に、不法行為に基づく損害賠償請求の訴えを提起するような場合は、不法行為地の裁判籍(民事訴訟法一五条一項)が生じるから、このような場合でも民事訴訟法九条の「業務」の意味を拡張して理解する必要はない。

5  債権者寅倉と債務者桝谷大阪支店との関係はどうか。債権者寅倉のセメント発注行為は、法律的意味合いとしては債務者秩父小野田と同桝谷との間の個別的なセメント売買契約を成立させるための縁由となるにすぎず、債権者寅倉が、法律上の売主(契約主体)として日常的な仕入れ業務を継続してきたと評価し得る相手方が債権者丸住である以上、債務者桝谷大阪支店との間で「業務」を行ってきたものとはいえないのではないかという問題がある。

6  右4及び5のとおり、債権者寅倉についても、民事訴訟法九条に基づく土地管轄が大阪地方裁判所には生じないものと見得る余地が存在するのであるが、債権者寅倉の債務者桝谷大阪支店への発注行為、債務者秩父小野田大阪支店から債権者寅倉の工場へのセメント納入行為が長期にわたって継続的に反復されてきた実績が存在すること、その実績の中で、債権者寅倉の従業員と債務者桝谷大阪支店の従業員との間において、契約の縁由に関する通知・応答行為が反復され、債権者寅倉と債務者秩父小野田大阪支店配下の従業員との間において、セメント搬出行為という契約履行の一部分について事実上の協力業務がなされていたことを考慮すれば、民事訴訟法九条の「業務」概念に限っては、債権者寅倉が債務者らの各大阪支店の「業務」に関係してきたものと評価すべきであり、債権者寅倉の本件仮処分申立事件につき、大阪地方裁判所における土地管轄を認めるのが相当である。

そこで、債権者寅倉につき、更に進んで申立ての趣旨の当否、被保全権利の有無等を検討することとする。

二  申立ての趣旨について

債権者寅倉は、申立ての趣旨において、「債務者らは、債権者らに対し、債権者らが債務者らに対してセメントの買い受けを求めたときは、速やかにセメントを販売し、これを引き渡せ」というのであるが、債権者寅倉が、債務者のいずれかに対してセメントの買い受けを求めたときは、①債務者秩父小野田が、債権者丸住に対してセメントを販売して引き渡すべきであるのか、②同債務者が、債権者寅倉に対してセメントを販売して引き渡すべきであるのか、③債務者桝谷が、債権者丸住に対してセメントを販売して引き渡すべきであるのか、④同債務者が、債権者寅倉に対してセメントを販売して引き渡すべきであるのかがいささか不分明であるが、債権者寅倉の被保全権利に関する主張から見れば、右の②及び④のほか、右①(債権者寅倉には、債務者小野田から卸し会社への販売を求める権利が存するという主張部分)を含むものと解される。

三  債権者寅倉の債務者らに対する被保全権利

1  債権者寅倉の被保全権利に関する主張は次のとおりである。

(一) 債権者寅倉は、平成元年四月ころ以降、債務者桝谷に発注することにより、必要なときに必要な数量のセメントの供給を受けることができた。かような長期間にわたる継続的な契約類似の関係に基づき、債権者寅倉は、債務者桝谷に対し、必要なときに必要な数量のセメントの供給を受ける権利を有し、その反面、債務者桝谷は、債権者寅倉に対し、セメントを販売する義務を負う。

(二) セメント業界においては、セメントメーカーとエンドユーザーである生コンクリート製造会社との間に緊密な関係が存し、債権者寅倉は、債務者秩父小野田が作った「近畿地区COC生コン会」なる協力会組織に所属しているのであって、技術指導等を受ける関係にある。かかる密接な関係からすれば、債権者寅倉は、債務者秩父小野田に対し、必要なときに必要な数量のセメントの販売を卸し会社に対して行うよう求める権利を有する。

(三) 債権者寅倉に納入されていたセメントの製造会社は、もともと債務者秩父小野田ではなく、申立外大阪住友セメントであったところ、債務者秩父小野田の意向を受けたと思われる債務者桝谷の強い要請により、債務者秩父小野田に変更された。このような業者変更の経緯からすれば、新たに製造会社としての地位に参入した債務者秩父小野田は、債権者寅倉に対してセメント販売を拒むことはできず、これを反面から見れば、債権者寅倉は、債務者秩父小野田に対し、セメント販売を求める権利を有することになる。

(四) 本件のセメント出荷停止に至る経緯、出荷停止が債権者寅倉の企業としての存亡自体に重大な影響を及ぼすことを考慮すれば、債務者らは信義則上セメントを出荷すべき義務がある。

(五) セメント業界においては、メーカーから商社へ、商社から生コン製造業者へと順次セメントが流れていくが、この流れはいったん決まると容易には変更できない事実上の系列を構成する。かような強固な系列は、個別の売買当事者ごとの売買基本契約書により形式上保全されるが、個別に締結された契約であっても、全体として一体となって効力を有するものである。債務者らは、自らの商権ないし利権を確保するため、申立外伊藤忠建材及び債権者らに対してセメントの安定供給を約し、保証してきたのであるから、債権者らが、右伊藤忠建材を通じ、また直接に購入を求めたセメントを債権者らに供給すべき義務がある。すなわち、債務者らの右伊藤忠建材へのセメント納入義務は、右系列の実態と各個別の取引基本契約を一体として(総合して)解すべきことから、債権者らに対する債務でもある。

2  債権者寅倉は右のように主張するのであるが、

第一に、長期間にわたる継続的な契約類似の関係に基づいて、債権者寅倉が債務者桝谷に対して必要なときに必要な数量のセメントの供給を受ける権利を有する、逆に言えば、法的な契約関係にない債務者桝谷に対してであっても、債権者寅倉の一存でセメントの履行義務を負わせるというのは、法理論としていかにも無理があるといわなければならない。

第二に、債権者寅倉は、近畿地区COC生コン会の会員名簿に登録されているわけではなく、近畿地区COC生コン会とは別に債務者秩父小野田製セメントを使用するユーザーが登録する技術連絡会にこそ加入しているものの、かような会に加入していることを根拠として、ユーザーの一人であるにすぎない債権者寅倉が、セメントメーカーである債務者秩父小野田に対し、必要なときに必要な数量のセメントの販売を卸し会社に対して行うよう求める権利を有するというのは、余りにも論理の飛躍がありすぎるものといわざるを得ない。

第三に、セメントメーカーが申立外大阪住友セメントから債務者秩父小野田へ変更された経緯は、本件のセメント出荷停止に至る経緯、出荷停止が債権者寅倉の存亡に及ぼす重大な影響とともに、信義則に関する主張の一環をなすものと見得るが、信義則を根拠として、損害賠償請求権のみならず、契約上の履行請求権までが生じるというのは無理であるから、右主張もまた失当である。

第四に、債務者らの申立外伊藤忠建材へのセメント納入義務は、セメント業界における強固な系列形成の実態と各個別の取引基本契約を一体として(総合して)解すべきことから、債権者らに対する債務でもあるという点についてみるに、各個別の取引基本契約を一体として解するという把握自体が法律構成として無理があるというべきであり、採用することはできない。

したがって、債権者寅倉の被保全権利に関する主張はいずれも失当である。

四  債権者寅倉の申立てに関する保全の必要性ないし相当性について

右のとおり、債権者寅倉の本件仮処分申立ては被保全権利を欠くものであり、この点において既に失当であるが、保全の必要性ないし相当性についても次のような問題がある。

本件申立ての趣旨は、「債務者らは、債権者らに対し、債権者らが債務者らに対してセメントの買い受けを求めたときは、速やかにセメントを販売し、これを引き渡せ。」というものであるが、債務者らにおいては、債権者寅倉向けセメントについての供給拒絶の意思が強固であるため(この点は債務者らの主張書面、疎明資料及び審尋の結果により明らかである。)、仮に右のような主文の仮処分命令が発令されても、債務者の任意の履行を期待することができる状況にはなく、かつ、セメントの引渡しを求めること自体についての強制執行もできないという問題がある。間接強制を行うためには、まず債務者のなすべき作為を特定しなければならないが、右の主文ではそもそも作為義務内容の特定が極めて困難である上、仮に何らかの特定ができたとしても、あくまで債務者が履行を拒んだ場合には結局強制金(制裁金)の取立てができるにすぎないからである。任意の履行を求める仮処分といっても無限定に発令されるべきではなく、本件のように債務者側の任意の履行がほとんど期待されない場合には、債権者寅倉の申立ては保全の必要性ないし相当性を欠くものというべきである。

五  以上検討したところによれば、債権者丸住に係る本件仮処分申立事件は、土地管轄を欠くものであるから、本来の土地管轄が認められる東京地方裁判所(債務者秩父小野田関係)及び奈良地方裁判所五条支部(債務者桝谷関係)へ移送することとし、債権者寅倉の債務者秩父小野田及び同桝谷に対する仮処分命令申立ては、いずれも理由がないことに帰するから、これを却下することとして主文のとおり決定する。

(裁判官白石研二)

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